家づくりにおいて最も悩むのは、「どこに頼むか」ではないでしょうか。
世の中の多くの方は、「ハウスメーカーに頼む」選択をしています。
そして、「ハウスメーカーの中でどこにするか」という選び方をしています。
テレビを見ればハウスメーカーのCMが流れ、それを見てきた方々は「家はハウスメーカーで買うもの」という考えに至るのかもしれません。
しかし、ハウスメーカーだけを選択肢とするのは、とてももったいないです。
多くの人は、家は「一生に一度」で、かつ「最も大きな」買い物です。
家を建てる方法はハウスメーカーの他にもあります。
選択肢を把握した上で、「自分に納得する家の建て方」を見つけて欲しいと思います。
ただ、多くの人が「ハウスメーカーに頼む」選択をしており、それに満足しているのも事実です。
今回は、ハウスメーカーに頼む場合のメリットを紹介したいと思います。
一方で、ハウスメーカーに頼んだ場合、何に対してお金を支払うことになるのかを併せてお伝えしたいと思います。
「ハウスメーカーで家づくり」のメリット
ハウスメーカーで家づくりするメリットをまとめると次のとおりです。
- 品質が安定している
- 資金繰りなど、家づくりに関する相談をまとめてできる
- 補助金や優遇税制などの情報を把握している
順番に解説していきます。
品質が安定している
ハウスメーカーは、部材を規格化し、施工の工程もマニュアル化されていることから、誰が施工しても一定の性能が確保できるように効率化されています。
このことから、品質にバラつきがなく工事ができます。
ハウスメーカーの中には、住宅をユニットとして工場生産し、現地では組み立てるだけという場合もあり、この場合はさらに品質が安定します。
資金繰りなど、家づくりに関する相談をまとめてできる
家は、人生でも最も大きな買い物のひとつです。
多額のお金が必要になります。
住宅を建てようとしているその時の状況だけではなく、ライフプラン全体から資金計画を建てる必要が出てきます。
ハウスメーカーにはファイナンシャルプランナーがいる場合も多く、住宅ローンを含め、総合的な資金計画の相談を受けることができます。
補助金や優遇税制などの情報を把握している
ハウスメーカーは組織が大きく人員も豊富ですので、消費者にとって有利な情報にアンテナを高く張って収集し、顧客の獲得につなげようとしています。
消費者にとって有利な情報とは、例えば補助金や優遇税制です。
最近の傾向として、政府や自治体では、「子育て世帯への支援」や、「住宅の省エネ性能の向上」について補助制度や税制優遇を行っています。
ハウスメーカーはこういった最新の情報を常に収集していますので、ハウスメーカーに頼むことで、優遇制度を漏れなく活用することができます。
ハウスメーカーには何の対価を支払っているのか
ハウスメーカーに頼めば、品質も安定しているし、家づくりをトータルでサポートしてもらえます。
いいこと尽くめではないかと思われるかもしれません。
確かにそうです。
ただ、ハウスメーカーに支払っている対価には、「家づくりをトータルでサポート」するための費用もしっかり上乗せされています。
無料で付帯している訳ではないのです。
また、テレビCMの作成・放映に係る費用や、その他広告に係る費用も上乗せされています。
消費者は「家を建てるために必要な費用を支払っている」と思っているかもしれませんが、「ハウスメーカーが家を売るための費用」もきちんと負担しているのです。
①純粋に家を建てるために必要な費用
「材料・人件費」+「仮設費」+「現場を運営する経費」+「会社を経営する経費」
②ハウスメーカーに支払う費用
①+「サービス料」+「広告費」
勘違いしないでほしいのですが、これが悪いと言っている訳ではありません。
これがハウスメーカーのビジネスであるということを理解した上で選択して欲しいということです。
住宅は、多くの人にとって「一生に一度」の「最も大きな」買い物です。
そのお金は何に対して支払っているのかを十分認識し、納得した上で選択してください。
とある北寄りの地方で、建築職の地方公務員として20年以上の勤務経験があります。
住宅の性能に着目した家づくりの重要性についてお伝えしています。
【保有資格:一級建築士・(特定)建築基準適合判定資格者】