ハウスメーカー別「家の建て方」の違い

ハウスメーカー別「家の建て方」の違い

テレビを見ていると、色々なハウスメーカーのCMが流れてきますよね。

大和ハウス、積水ハウス、セキスイハイム、住友林業、タマホームなどなど…

実は、ハウスメーカーによって家の建て方が違うことはご存じでしたでしょうか

ハウスメーカーを家の建て方別に分けると、大きく次の種類があります。

  1. 木造軸組系
  2. 木造枠組壁系
  3. プレハブ系

木造軸組系

木造軸組系は、木造の軸組工法で住宅を建てるハウスメーカーです。

軸組工法とは、柱と梁で構成する構造のことで、日本では伝統的に用いられてきた工法です。

よって、家の建て方としては、地元の工務店に頼む場合と変わりません。

木造軸組系の特徴は次のとおりです。

設計の自由度は比較的高め
木造軸組工法は、柱と梁で構成されますので、間取りの自由度は比較的高めです。
壁や窓の位置は自由に決められますし、将来の増改築も比較的行いやすいです。
ただし、ハウスメーカーは、部材を規格化することでコストを下げていますので、一定程度の制限はあります。
品質にバラつきが出やすい
木造在来工法は、施工者によって施工の精度や出来栄えが変わります。
ハウスメーカーは、自社で大工などの工事をする社員を抱えている訳ではありません
実際の施工は、地元の建設業者が行います。
部材は規格化されていても、人の手が関わる部分も多いので、どうしても品質にバラつきが出てしまいます。

木造軸組系の主なハウスメーカー

  • タマホーム
  • アイフルホーム
  • ヤマダホームズ
  • 住友林業
  • アエラホーム
  • クレバリーホーム

木造枠組壁系

木造枠組壁系は、木造の枠組壁工法で住宅を建てるハウスメーカーです。

枠組壁工法とは、一般的には2×4工法などと呼ばれ、柱と梁ではなく壁面で構成する構造です。

木造枠組系の特徴は次のとおりです。

耐震性・省エネ性にメリット
木造住宅は、地震力を壁で持たせます。
よって、壁面で構成する枠組壁工法は、壁の量が多くなりますので、軸組工法よりも耐震性にメリットがあります。
また、壁が連続する構造なので、断熱層が連続しやすく、省エネ性にもメリットがあります。
なお、「メリットがある」とは、一定の性能を確保するのが容易であるという意味であり、軸組工法で同等の性能が得られないという意味ではありません。
品質にバラつきが出にくいが、設計の自由度は低い
枠組壁工法は、部材や接合方法の規格がきっちり決まっており、決められた方法通りに施工されるので品質にバラつきが出にくいです。
一方で、壁で構成されており、一定の面積毎に壁で囲う必要があるため、大きな開口部を設けたり、広い空間を設けたいなどの設計の自由度は制限されます。

木造枠組壁系の主なハウスメーカー

  • 一条工務店
  • ヤマダホームズ
  • 三井ホーム
  • スウェーデンハウス
  • イシンホーム

プレハブ系

プレハブ系は、工場で基本的なユニットを作成して現地に持ち込んで住宅を組み立てるハウスメーカーです。

プレハブ系でも、木質系鉄骨系に分かれます。

これらのハウスメーカーは、ユニットを規格化し、その規格について建築基準法等の認定を受けていますので、あらかじめ一定の性能が担保されいます。

プレハブ系の特徴は次のとおりです。

品質にバラつきがなく、工期が短い
規格が決まっており、その規格通りにユニットが工場で生産されるため、品質にバラつきが出ません。
また、現地ではユニットを組み立てることが主ですので、工期も短めです。
着工するとあっという間に竣工します。
設計の自由度は低い
ユニットが規格化されており、そのユニットの組み合わせで家が建てられるため、設計の自由度は低めです。
また、工場で生産してしまいますので、現地での変更はできません。
設計段階で詳細まで詰めておく必要があります。

木質プレハブ系の主なハウスメーカー

  • ミサワホーム

鉄骨プレハブ系の主なハウスメーカー

  • 積水ハウス
  • セキスイハイム
  • 大和ハウス
  • トヨタホーム
  • 旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
  • パナホーム
ハゲカケ
ハゲカケ

こうしてみると、大手は鉄骨プレハブ系が多いですね。

木造に比べて、鉄骨は部材自体も品質にバラつきが出にくいので、管理もしやすいということが挙げられると思います。

どの工法が優れているということはありませんが、工法の特徴をよく理解しておく必要があります。